増築部分が未登記!? 相続した空き家が“申告漏れ”になる落とし穴(滋賀県大津市の場合)


■ はじめに

「相続税は払ったはず…」でも評価額が違っていた!?

空き家を相続し、相続税の申告も済ませた――
そんな方でも、「実は建物の一部が未登記だった」ことで“申告漏れ”と判断され、加算税が発生するケースがあります。

特に見落とされがちなのが、増築された車庫・離れ・2階部分などの未登記建物です。


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■ 登記と評価額は密接に関係している

● 建物の「課税評価」はどこで決まる?

建物の相続税評価額は、固定資産税評価額をベースに算出されます。
その基礎となる建物情報は登記に基づいており、未登記部分は原則として評価に反映されません。

つまり――

  • 登記されていない増築部分 = 評価漏れ = 申告漏れ
  • 税務署に指摘されれば「加算税」「延滞税」が課されるリスクも

■ よくある「未登記増築」の例

ケースよくある状況
祖父が建てた家に父が2階を増築 → 2階部分の未登記
離れを住居にリフォーム → 法的には独立した建物なのに登記なし
車庫や物置を後から建てた → 固定資産税対象外と思い込み未登記のまま

■ 相続人が知らずに“過少申告”してしまうリスク

空き家の相続時、相続人が建物の全体像を把握していないまま申告してしまうと、税務調査で指摘されるケースがあります。

税務署からすれば、

  • 「実際の面積と評価が合っていない」
  • 「現地調査で未登記建物が確認された」

という場合、“意図的な申告漏れ”とみなされることもあるのです。


■ 未登記増築のリスクを回避する3つの対策

1️⃣ 増築履歴を確認する
→ 設計図・リフォーム契約書・工務店の記録などを確認

2️⃣ 現地調査+建物調査
→ 土地家屋調査士に依頼し、建物面積・構造をチェック

3️⃣ 相続前後に建物登記を見直す
→ 増築や附属建物も含めた【建物全部の評価】を把握


■ 土地家屋調査士×相続診断士 竹内貞直のコメント

未登記の増築部分は、税務調査で突然問題になることが多く、相続人の責任になるケースもあります。

未登記部分は誰の所有か、建築確認はあるか、ない場合は代替書類の添付や同意書の取得、相続人の戸籍収集、遺産分割協議書作成など、後回しにすると必要書類や手間が増えていきます。

一番問題なのが費用が増えることです。
だから、早めの登記を強くおすすめします

私たちは建物の実態調査から登記整備までワンストップで対応可能です。
気づいた時が“対策のはじめどき”ですので、お早めにご相談ください。


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■ まとめ

  • 登記していない増築部分も、評価・課税の面では“存在しない”とはならない
  • 未登記建物は相続税申告漏れや加算税のリスクにつながる
  • 専門家と早めに相談して、登記・評価・申告の確認を行うことが重要

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「未登記建物とは?」

所有者が不明確で、土地や建物が「不動産登記簿」に登録されていない状態のこと。

一般的に「登記漏れ」、「登記忘れ」、「登記されてない」「登記必要?」の建物と呼ばれています。

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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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