増築部分だけが親名義…“建物が2人の名義”の相続処理は?

~登記上は1棟でも、相続では“別モノ扱い”になる!?~


「この家、建てたのは祖父。でも後から親が増築してるはず…」
「調べたら建物の一部だけ親の名義になっていた」
こうしたケース、実は建物が“2人の名義”になっている可能性があります。

登記簿上では見えづらい“増築による登記分割”の落とし穴。
相続が発生したときに登記が複雑化し、手続きが止まってしまうケースが後を絶ちません。

今回は、その原因と対策を分かりやすく解説します。


見落としがちな「建物=1登記」ではないケース

一般的に「1棟の家=1つの建物登記」と思われがちですが、
実際には以下のような例があります:
• 祖父が建てた母屋(登記済み・祖父名義)
• 父が後に建てた離れ/2階部分など(増築登記・父名義)

このように「1棟に見えるが、法的には別の建物として登記されている」ことがあります。
つまり相続の際、それぞれの名義ごとに別の手続きが必要です。


「一部だけ親の名義になっている」=建物が“共有”されている可能性

• 母屋:祖父名義(未登記のまま)
• 増築部分:親名義(登記済)
この場合、相続登記が必要な建物が2棟あることになり、
それぞれに異なる相続人、異なる手続きが発生します。


相続処理が複雑化する理由

✅ 1.登記名義ごとに相続手続きが必要

相続人が異なる場合、別々に遺産分割協議書が必要になります。

✅ 2.共有状態であれば“解消”しないと売却・建替えが難しい

建物の一部が親の名義のままになっていると、全体を動かすには共有者の同意が必要です。

✅ 3.増築部分の未登記・違法建築が発覚することも

建築確認なしで増築されていた場合、そもそも登記ができず相続も停滞します。


解決に向けたステップ

ステップ 対応内容
① 登記簿の調査 表題部・権利部から名義状況を正確に把握
② 現地調査 増築範囲・構造・築年数などを確認
③ 相続関係の整理 各名義人ごとに法定相続人を確定
④ 必要なら合筆登記や滅失登記などの調整
※法務局・市役所との調整や測量も発生するケースがあります。


放置のリスクとは?

• 将来的な売却・解体・建替えが不可能に
• 固定資産税が過大評価されるリスク
• 相続人が増えて手続きがさらに困難に
• 登記未了のままでは相続登記義務違反の罰則も(2024年義務化)


【土地家屋調査士×相続診断士 竹内貞直コメント】

「“家は1棟だから登記も1つのはず”と思っている方が非常に多いですが、
実際には増築や離れが別登記になっていて、いざ相続のときに困る例が頻発しています。

又、未登記建物場合、納税通知書の家屋欄に○○造 ●●㎡と書いてありますが、

これは1階2階3階の合計面積を記載したもので、勘違いしやすいのは1階が●●㎡ではないということ。(3階建の建物だということ。)

2行目の事項欄の家屋欄に▽▽造 ▽▽㎡と記載された場合、2棟目の建物??って思いますが、単純に構造が違う建物は別書きで記載しているだけといことも知らない人がいるのではないでしょうか。(同じ1棟の建物なのだが、構造が違うので2段書きになっている。)

つまり、登記してある部分の記載方法と、未登記の部分の記載方法が違うので

この記載はどの建物?と整理するのに時間がかかってしまいます。

又、増築の時期や登記状況によっては“建物が共有状態”になっていたり、登記できない部分があったりと、かなり厄介なことも。
相続前・売却前には、建物の“登記単位”の確認をぜひ一度しておくことをおすすめします。」


まとめ

• 増築部分だけ別名義というケースは意外と多い
• 登記が分かれていると相続手続きも別々に必要になる
• 放置すると売却・活用が難しくなり、将来の負担が増す
• 早期の登記調査・整理で“複雑化リスク”を回避しよう

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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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