古い未登記建物|登記に必要な書類がない場合でもできる方法【滋賀県】


✔ 建築当時の書類が1枚もない
✔ 誰の名義か正直よく分からない
✔ 相続が絡んでいて話が進まない

それでも──
未登記建物の登記は、実務上「可能なケース」がほとんどです。

滋賀県(大津市・草津市・湖西地域)で増えているのが、
書類がないから無理だと思って放置している未登記建物」の相談。

この記事では、
“登記できる・できない”を自分で判断するためのチェックリスト
という位置づけで、分かりやすく整理します。


まず結論|よくある誤解

書類がない=登記できない
書類がない=調査が必要なだけ

実務では、
「何もない状態」から登記を組み立てるケースは珍しくありません。

重要なのは、
👉 登記できるかどうかの判断基準を満たしているか
ただそれだけです。


【チェック①】建物の現況が確認できるか

以下のどれかが確認できればOKです。

  • 現在も建物が存在している
  • 外観・構造・用途が目視で確認できる
  • 居住中/空き家だが現存している

👉 YESなら次へ

※滅失している場合は別途「滅失登記」の検討になります。


【チェック②】固定資産の課税記録があるか

書類がなくても、
市町村の課税資料が“最大の手がかり” になります。

例:

  • 家屋評価証明書
  • 固定資産課税台帳
  • 名寄帳

✔ 面積
✔ 構造
✔ 築年(推定)
✔ 所有者名

が確認できれば、登記に使える材料は十分です。

👉 1つでも取得できればYES


【チェック③】所有者(相続人)を合理的に特定できるか

「名義が分からない」という相談は非常に多いですが、
実務では次のように整理します。

  • 課税名義は誰か
  • 建築当時の居住者は誰か
  • 相続関係(戸籍)で説明がつくか

✔ 相続人が特定できる
✔ 相続関係が説明できる

👉 YESなら登記は可能性大


▶ ここまでのチェック結果

👉 3つのうち、1つでもYESがあれば
👉 未登記建物の登記ができる可能性は十分あります


やってはいけないNG行動

❌ 書類探しから始める
ネット情報だけで判断する
❌ 「無理」と自己判断して放置する

特に多いのが、
10年以上放置 → 相続が重なって余計に難しくなるケースです。


まずやるべき正解ルート

⭕ 現状を整理して専門家に見せる

やることはシンプルです。

▶ 建物の外観写真
▶ 固定資産税の通知書(あれば)
▶ 分かる範囲の相続関係

これだけで、

  • 登記できるか
  • 何の登記が必要か
  • どこが難所か

は判断できます。


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相続が絡む場合の注意点(チェック型)

✔ 親・祖父名義のまま
✔ 建物は未登記
✔ 土地だけ相続登記済み
✔ 昭和の増築がありそう

この場合、

  • 表題登記
  • 表題部変更
  • 相続関係の整理

正しい順序で行う必要があります。

👉 順番を間違えると補正・やり直しが発生します。


【土地家屋調査士×相続診断士竹内貞直コメント】

「何もないから無理」と思い込んで、
未登記のまま10年以上放置されているケースは珍しくありません。

ですが実務では、
“何もない案件”ほど、実は解決できる余地があります。

課税資料、現地状況、相続関係。
この3つが整理できれば、登記は組み立てられます。

迷った時点で、一度ご相談ください。
「できる・できない」だけでも、今のうちに確認する価値はあります。


まとめ|不安な人ほど、まずは確認だけでOK

  • 書類が1枚もなくても登記できるケースは多い
  • 大事なのは「調査できるかどうか」
  • 自己判断で放置するのが一番リスク
  • 写真と状況整理だけで可否判断は可能

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所有者が不明確で、土地や建物が「不動産登記簿」に登録されていない状態のこと。

一般的に「登記漏れ」、「登記忘れ」、「登記されてない」「登記必要?」の建物と呼ばれています。

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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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