必要書類がなくてもできる未登記建物の登記方法|相続・売却前に知っておくべきポイント

「古い家や倉庫を相続したけれど、建物が登記されていない」「建築確認や図面などの必要書類が見つからない」
そんなケースは、滋賀県大津市を中心に非常に増えています。

実は、必要書類が揃っていなくても未登記建物の登記は可能です。
今回はその方法と注意点を、土地家屋調査士の視点でわかりやすく解説します。


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書類がない・名義が古い・相続が絡んでいる場合など、状況に応じて最適な方法をご案内します。

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■ 未登記建物の登記に必要な基本書類

通常、建物を登記する際は次のような書類を提出します。

  • 建築確認通知書・検査済証(建築時に市役所が発行)
  • 工事請負契約書・設計図面
  • 固定資産税課税明細書(所有者の確認用)
  • 所有者の住民票・印鑑証明書

しかし、古い建物ではこれらが一切残っていないケースも多く見られます。
では、どうすれば登記できるのか? を見ていきましょう。


■ 必要書類がない場合の登記方法

土地家屋調査士は、現地調査と聞き取りによって登記に必要な情報を補います。

① 現地実測調査

建物の位置・形状・床面積を測量し、登記用図面を作成します。

② 課税台帳・固定資産評価証明の確認

市町村の課税資料を取得し、所有者と建物の存在を確認します。

③ 所有者の申請情報を補足

必要に応じて相続人全員の戸籍を取り寄せ、所有者を確定します。

④ 法務局に登記申請

測量図面と調査結果を基に、建物表題登記を申請します。

✅ 書類がなくても、現地調査と公的資料の照合で登記は可能です。

ただし、時間と手間がかかるため、早めの対応が安心です。


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■ 注意すべきポイント

・相続人全員の同意が必要

相続開始後に登記する場合、全員の署名押印と印鑑証明書が必要です。

・未登記のままだと売却不可

建物が登記されていないと、売買契約や担保設定ができません。

・税金の扱いにも注意

固定資産税は課税されていても、登記がないと名義が曖昧なまま課税が続くことがあります。


まとめ

必要書類がなくても、土地家屋調査士が現地調査と公的資料を基に登記申請を行うことが可能です。
「古い家だから無理かも」と諦める前に、一度専門家に相談してみましょう。


■ 竹内貞直(土地家屋調査士・相続診断士)コメント

滋賀県内(大津市・野洲市・近江八幡市など)では、古い未登記建物が多数残っています。
「書類が揃わないから無理」と諦める前に、ぜひ専門家にご相談ください。

ただし、法務局が求める資料が増えることや、相続人が多いほど同意書類の取得が難しくなることも事実です。
相続人が増えると、協力が得にくくなるなどリスクが高まります。

💡 相続前に登記を済ませておけば、全員の同意を取る手間がなくスムーズに遺産分割が可能です。
お困りの方は早めの対応をおすすめします。


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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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