相続登記は自分でできる?建物登記はなぜ無理なのか

「相続登記は自分でできると聞いた」
「でも、建物登記は専門家じゃないと無理らしい」

調べているうちに、
同じ“登記”なのに、なぜこんな違いがあるのか?
と疑問に思われた方も多いのではないでしょうか。

この記事では、

  • なぜ相続登記は自分でできるのか
  • なぜ建物登記は自分でできないのか
  • どう分けて考えればいいのか

を、実務目線で分かりやすく整理します。


相続登記は「自分でできる」と言われる理由

相続登記とは、
亡くなった方(被相続人)から相続人へ
所有権を移す登記のことです。

これは法律上、

  • 相続人本人が申請できる
  • 書類を揃えれば、司法書士に依頼しなくても可能

とされています。

そのため最近は、

  • 費用を抑えたい
  • 時間はあるので自分でやりたい

という理由から、
相続登記を自分で行う方も増えています。


では、なぜ建物登記は自分でできないのか?

ここが一番のポイントです。

建物登記のうち、

  • 建物の表題登記
  • 建物の表題部変更登記(増築・床面積変更・種類変更など)

これらは、
👉 土地家屋調査士しか申請できない登記
と法律で決められています。

理由はシンプルで、

  • 建物の位置
  • 構造
  • 床面積

といった内容は、
測量・調査に基づく専門的な判断が必要だからです。

つまり、

相続登記=権利の話
建物登記=現況を正しく表示する話

そもそも性質が違うのです。


「相続だから全部同じ登記」と思うと詰まります

実際のご相談で多いのが、こんなケースです。

  • 相続登記を自分でやろうとした
  • その途中で「建物が未登記」「増築が反映されていない」と分かった
  • ここで手続きが止まる

この時、

「相続登記を自分でやろうと思ったのに、結局無理なのか…」

と感じてしまう方が多いのですが、
それは誤解です。


登記は「分けて考える」のが正解です

実務では、こう分けて考えます。

  • 建物の表題・変更登記 → 土地家屋調査士
  • 相続登記(名義変更) → 自分で進めることも可能

つまり、

建物だけ専門家に頼んで、
相続登記は自分で行う

という進め方は、まったく問題ありません。

むしろ、現実的で合理的な方法です。


先に建物を整えると、相続登記がスムーズになります

建物が、

  • 未登記のまま
  • 増築が反映されていないまま

だと、
相続登記や売却、融資の場面で必ず止まります。

先に、

  • 建物の状況を正しく登記に反映
  • 法務局上の表示を整える

ことで、

  • 相続登記を落ち着いて進められる
  • 無駄な手戻りを防げる

というメリットがあります。


「自分のケースはどうなのか?」で迷ったら

次のような場合は、
一度、状況を整理してから進めるのがおすすめです。

  • 建物を増築している
  • 登記簿と現況が違う気がする
  • 建物がそもそも登記されていない
  • 相続登記を自分でやるつもりだが不安がある

ケースによって、
今やるべきこと・後でいいことは変わります。


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  • 相続登記を自分で進めたい方の事前整理
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関連記事のご案内

実際に、
「建物だけ調査士に依頼し、相続登記は自分で行ったケース」
については、こちらの記事で詳しく解説しています。

👉
「建物登記は自分でできない?相続登記は自分でやりたい方へ」

あわせて読むことで、
ご自身の進め方がより具体的にイメージできるはずです。


※この記事は、未登記建物の相続・売却・登記相談の実例をもとに、
滋賀県大津市の土地家屋調査士が解説しています。

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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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