「親の土地を相続したけれど、兄弟は北海道・東京・九州に…」
「境界の確認や書類のやり取り、どう進めたらいいかわからない」
このように、相続人が遠方に住んでいるケースは珍しくありません。
しかし、相続登記や土地の境界確定は、全員の同意と書面手続きが不可欠。
調整がうまくいかず、何年も手つかずで放置されることもあります。
本記事では、土地家屋調査士・相続診断士の立場から、
実務上どう進めるべきか、トラブルを防ぐ調整ノウハウをわかりやすく解説します。
① 相続人が遠方にいると、なぜ登記や境界でつまずくのか？
土地の相続では、以下のような場面で相続人全員の関与が必要になります。
• 相続登記（所有権移転）：相続人全員の押印と本人確認書類が必要
• 境界確定測量：立会いのため日程調整が必要なことも
• 売却・分筆など：意思確認と合意形成が前提となる
相続人が全国に散らばっていると、
• 書類の送付・返送が手間
• 手続きの流れが不透明で滞る
• 話し合いが進まず、感情のズレが生じやすい
といった問題が起こりやすくなります。
② 実務上の「登記・境界」遠方対応ノウハウ
私たちのような専門職が、遠方相続人との調整をスムーズにするために活用している方法を紹介します。
✦ 登記手続き：郵送＋委任状で対応可能
• 相続関係説明図や遺産分割協議書は郵送で回覧可能
• 印鑑証明書・本人確認資料も同封すれば、一度も会わずに完了できるケースも多数
• 希望があれば、Zoom面談や電話相談も併用して安心感を提供
✦ 境界立会い：代表者選任＋資料説明で対応
• 現地に来られない相続人が多い場合、1人の相続人に委任して代表立会いが可能
• 立会い後、現地の写真・境界図を郵送やPDFで共有し、説明と同意取得を行う
• 必要に応じて、地元の司法書士・行政書士との連携で書類整備も可能
③ 相続診断士からのアドバイス：大切なのは「誰かが音頭を取ること」
相続人が遠方にいる場合、誰もが「自分から動くのはちょっと…」と感じてしまいがちです。
しかし、土地の価値を守るには時間が経つほど不利になります。
• 草が伸び、近隣とのトラブルに
• 境界の立会い相手（隣接地所有者）が代替わりし、話が難しくなる
• 相続人がさらに増え、手続きが複雑化する
【相続診断士】としての私の経験では、相続人の1人が窓口となり、専門家に相談するだけで一気に前進します。
【土地家屋調査士×相続診断士 竹内貞直コメント】
相続人が遠方に散らばっているケースでも、測量・登記・相続の各手続きは、工夫次第でしっかり前に進めることができます。
地元密着の土地家屋調査士として、現地確認・近隣対応を、相続診断士として、相続人間の連携サポートをワンストップでご支援します。
「誰が動き出すか」で未来は変わります。ぜひ、お気軽にご相談ください。
【まとめ】
• 相続人が遠方でも登記・境界確定は可能。専門家を介すのが成功のカギ
• 郵送・委任・写真・資料で手続きを代行・共有できる
• 放置すればリスク増大、誰かが先に動く勇気が重要
• 地元調査士×相続診断士のサポートで安心
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土地家屋調査士×相続診断士 竹内貞直
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土地や建物が「不動産登記簿」に登録されていない状態のこと。
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