~トラブルを未然に防ぐための境界管理~
「土地の相続って、まだ先の話だから…」
そう思って先送りしていませんか?
実は、相続の“前”にしかできないことがあります。
その代表が「測量と境界確定」。これは将来の円滑な相続・売却のために、今から備えておくべき最重要ポイントです。
今回は、土地家屋調査士・相続診断士の立場から、相続を見越した“ベストな測量のタイミング”について解説します。
そもそも「測量」とは何をするのか?
測量とは、土地の境界や面積を正確に調べ、図面や資料にまとめる作業のことです。
• 境界杭の有無・位置を確認
• 隣地所有者との立会いと境界確認
• 公図・登記簿との整合性チェック
• 必要に応じて「地積更正登記」や「分筆登記」へ
境界を明確にし、相続や売却時に揉めない状態をつくるのが目的です。
相続後では“手遅れ”なことも?
測量は「名義人=被相続人」が生きているうちに行うほうが、手間も費用も抑えられる傾向にあります。
▶ 相続後に測量を後回しにすると…
• 隣地所有者が変わって立会いに応じてくれない
• 境界杭が失われ、過去の位置が不明に
• 相続人間で分割協議がまとまらず、測量に着手できない
• 「誰が測量費用を出すか?」で揉める
これでは、相続登記どころか不動産の活用も売却もできなくなってしまいます。
【ベストな測量タイミング3選】
① ご本人が元気なうちに「家族で話し合いができる段階」
相続人が集まりやすく、家族で将来の土地活用について話せるうちに測量を進めれば、争族リスクを大きく下げることができます。
また、「親が測量に立ち会ってくれた」という事実も、相続人にとっては納得材料となります。
② 売却・貸し出しなどの活用を考え始めたとき
土地を第三者に貸したり売却したりするには、正確な境界情報が必要不可欠です。
買主や借主、金融機関が安心して契約できる状態にするためにも、活用前に測量はマストです。
③ 隣地が動きそうな気配があるとき
隣地で新築や造成が始まる前、あるいは所有者が高齢・相続などで変わりそうなときは、早めの境界確定が安心材料になります。
「うちの敷地、入ってませんか?」と相手から主張される前に事実を固めておくことが大切です。
【竹内貞直のコメント|土地家屋調査士・相続診断士】
測量の相談は「親が亡くなってから」が多いですが、実は一番やりづらいタイミングでもあります。
反対に、「相続の話が出る前」の測量こそ、最もスムーズかつ低コストで行えるタイミングです。
理由は申請人が1人だから、話が進めやすい。相続人となると少なからず数名いるため意思の決定が行いにくいためです。
将来を見据えた測量は、「土地と家族の未来への投資」です。
「まだ先」と思わず、一度ご相談ください。
境界の“見える化”で、相続を円満に
将来、相続人がもめないためには、いま元気なうちの“見える化”=測量がカギです。
滋賀県大津市を拠点に、境界・登記・相続準備をトータルで支援しています。
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土地家屋調査士×相続診断士 竹内貞直
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