【まず最初に】
相続登記を進めようとしたときに
「建物の一部が未登記(=登記されてない)と言われた…」
「親が増築していたみたいだけど、手続きしていなかった…」
こんなケース、実は滋賀県では非常に多いです。
そして、“増築部分の未登記”は相続手続きを止める最大の原因の一つです。
特に相続が始まってしまうと:
- 相続人全員の同意が必須
- 登記簿と現況が一致せず法務局で止まる
- 売却・建替えが前に進まない
という問題が一気に表面化します。
ただし、増築部分が未登記=相続登記できない
というわけではありません。
大切なのは、
相続登記を始める前に“どこが未登記か”を正しく把握すること。
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■ なぜ増築部分の未登記が相続で問題になるのか?
増築部分が未登記になる典型的な理由は次のとおりです。
- 銀行を使わず、自己資金で増築した
- 手続きの必要性を知らなかった
- 工事業者から説明されなかった
この“未登記の増築”があると、相続時に次のような不都合が発生します。
▼ 相続時に表面化する問題
- 建物の現況と登記簿が一致しない
- 未登記部分を含めて相続人全員の協力が必要
- 登記していないと売却・建替えができない
- 銀行が融資を拒否するケースもある
早めの対応が大切です。
■ 今すぐ確認すべき“5つのチェックリスト”
① 登記簿謄本(登記事項証明書)を取得
現況の建物面積・構造と一致しているか必ず確認。
増築しているのに登記面積が昔のまま…というケースは非常に多いです。
② 増築工事の有無をチェック
10㎡以上の増築は登記が必要です。
「昔、部屋を増やした」「縁側を広げた」など心当たりがあれば要注意。
③ 固定資産税の課税状況を確認
課税台帳に増築部分が反映されていることがあります。
課税されている=登記してある、とは限りません。
④ 建物図面・平面図の有無
図面がない場合は現地測量が必要です。
未登記部分の位置・面積を正確に把握することが登記の第一歩。
⑤ 相続人の関係性・協力度
増築部分の登記は相続人全員の協力が必要。
疎遠な相続人がいる場合、ここが最大のハードルになります。
■ 実際にあったトラブル事例(滋賀県大津市)
大津市で扱ったご相談の一例です。
- 新築時は銀行手続きで登記済み
- ローン返済後に一部を増築(自己資金)
- その部分が未登記のまま所有者が死亡
- 相続人が複数おり、うち1名は疎遠
- 増築部分の登記に“全員の実印・押印”が必要
- その疎遠な相続人の協力が得られず、遺産分割が難航
- 結果、通常よりも多く遺産分割を渡す形で合意することに…
未登記の増築が、相続トラブルの原因になる典型例です。
■ 土地家屋調査士 × 相続診断士 竹内貞直のコメント
滋賀県(大津市・草津市・近江八幡市・高島市など)では、
昭和〜平成初期に増築した部分が未登記のまま残っている住宅が非常に多いです。
増築未登記を相続後に発見すると、
- 相続人全員の署名・押印が必要
- 疎遠な相続人の協力が得られず進まない
- 売却や建替えのタイミングを逃す
という問題が起き、結果として不利な条件で遺産分割をせざるを得ないケースが増えています。
重要なのは、
相続が始まる前に“現況と登記簿のズレ”を確認しておくこと。
未登記部分を整えておくだけで、将来の相続リスクを大きく減らせます。
「うちは大丈夫?」
そう思われた方は、どうぞ早めにご相談ください。
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■ まとめ
- 増築部分が未登記だと相続登記が止まる可能性大
- 登記簿と現況の一致確認が必須
- 相続人全員の協力が必要=疎遠な相続人が最大のリスク
- 早めに専門家に相談することで、相続トラブルを回避可能
“未登記部分をそのまま放置すること”が一番危険です。
心当たりのある方は、まずは現況確認から始めましょう。
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一般的に「登記漏れ」、「登記忘れ」、「登記されてない」「登記必要?」の建物と呼ばれています。
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