【保存版】古い建物が未登記の理由と対処法

〜農家住宅・倉庫・離れ・増築部分までケース別に徹底解説〜

■結論:古い建物が未登記のまま放置されている最大の理由

昔の建物ほど「登記が必要」という意識がなかったため。
図面・資料が残っておらず、手続きが後回しになってきたため。

古い建物の未登記は、
相続・売却・解体のタイミングで必ず問題になります。

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■未登記のまま放置すると発生する“典型トラブル”

  • 売却時、銀行融資が通らない
  • 相続人の間で所有者が分からず揉める
  • 解体したいのに「登記がない」と工事が止まる
  • 書類ゼロで誰も建築年や構造を説明できない
  • 固定資産税との不一致で問い合わせが来る

■なぜ古い建物は未登記なのか?

1)昔は登記しなくても生活に支障がなかった

住宅ローンも使わず、親族の土地に建てて住むケースが多かったため
登記する文化がなかった時代。

2)工務店側も「登記」を案内しなかった

建てたら終わり、の時代。
所有者は「手続きが必要」と知らず、数十年が経過。

3)昔の建物ほど“図面が残っていない”

工務店が廃業していて書類ゼロ…というのが典型。


■図解

「未登記建物が発生する典型パターン」

☑母屋だけ登記、離れは未登記

☑増築だけ未登記

☑納屋・倉庫・作業場が未登記

☑住宅そのものが登記なし


■ケース別:未登記になりやすい建物と対処法

【1)農家住宅(母屋)】

  • 昔は確認申請なしで建築できた
  • 代々の土地で、登記不要と思っていた
    → 相続開始で一気に問題化

対処
建物表題登記+相続登記の準備が必要


【2)倉庫・納屋・作業場】

  • 「物置だから登記不要」と誤解
  • 固定資産税対策で登録しない地域もあった

対処
売却前に登記 → 必要であれば滅失登記までセット


【3)離れ(別棟住宅)】

  • 親族の居住用にサッと建てて未登記
  • 所有者が不明になりやすい

対処
現況調査 → 母屋とまとめて登記
 


【4)増築部分だけ未登記】

  • 昔は増築が届出不要
  • 手作り・親族施工で図面なし

対処
実測調査 → 表題部変更(増築登記)


■まとめ

古い未登記建物は、
放置した期間が長いほど手続きが複雑・高額化 します。

  • 相続が近い方
  • 家を売りたい方
  • 解体を予定している方

は、早めに相談されるのが一番安全です。


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一般的に「登記漏れ」、「登記忘れ」、「登記されてない」「登記必要?」の建物と呼ばれています。

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📚 参考リンク(公式情報)

法務省|相続登記の義務化
国土地理院|地積測量図・地図整備について
日本土地家屋調査士会連合会|調査士の業務とは

※この記事は、滋賀県大津市の土地家屋調査士・相続診断士 竹内貞直が、相談事例をもとに解説しています。


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